南イラクのアフワール：生物の避難所と古代メソポタミア都市景観の残影

「南イラクのアフワール：生物の避難所と古代メソポタミア都市景観の残影」は、イラク南部にある複合遺産で、2016年に世界遺産に登録されました。

アフワールは３つの考古学遺跡と４つの湿地帯により構成されています。ウルク、ウル、エリドゥの３つの古代メソポタミア都市遺跡は、現在は砂漠地帯に位置していますが、もともとは淡水湿地に造られました。紀元前四千年紀から前三千年紀にかけてチグリス川、ユーフラテス川のデルタ地帯に発展したシュメール人の都市と集落の遺跡の一部を成しています。

アフワールはまた、「イラクの湿地帯」としても知られています。極度に高温で乾燥した環境にある世界最大の内陸デルタ地帯で、他に類を見ません。鳥類の越冬地、移動の中継地として貴重な生態系を提供するほか、固有種や希少種を含むさまざまな動物の生息地として、生物多様性保全にも重要な意味を持つ場所となっています。