「リュウゼツラン景観と古代テキーラ産業施設群」は、メキシコ中西部、テキーラ火山のふもとからリオ・グランデ川まで広がる約35,000ヘクタールにおよぶ文化的景観です。この地域は、アオノリュウゼツランの栽培と、蒸留酒テキーラの生産を中心とした歴史を持ち、メキシコ文化の象徴的存在として知られています。
アオノリュウゼツランは少なくとも2,000年前から利用され、16世紀以降はヨーロッパの蒸留技術と融合し、現在のテキーラ産業へと発展しました。地域内には18~20世紀にかけての蒸留所や大農園が残されており、また、紀元200~900年ごろのテウティトラン文化の遺構も現存しています。こうした先住文化と近代産業の融合は、景観に独自の歴史的・文化的価値を与えています。さらに、テキーラは文学や音楽などにも影響を与え、国際的にも文化的価値が認められています。
国名 / エリア | アメリカ大陸 / メキシコ |
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登録年 | 2006 |
登録基準 | 文化遺産 (ii) (iv) (v) (vi) |
備考 | Agave Landscape and Ancient Industrial Facilities of Tequila(UNESCO) |