「モンバサのジーザス要塞」は、ケニア沿岸部のモンバサ市南端のサンゴ礁台地上に16世紀末にポルトガル人により築かれた要塞です。約1世紀にわたりポルトガルの支配下に置かれた後、アラブ人、スワヒリ人、イギリス人が支配を変遷し、インド洋沿岸の交易と人々の交流に重要な役割を果たしました。
ルネサンス期の軍事建築理論を反映した堂々たる壁と五つの稜堡を備え、建築的比例や幾何学的調和が人間の身体の比率にも通じる設計となっています。また、政治・商業・文化のグローバル化が進行していた時代に建てられたその建築や改変の痕跡は、アフリカ、アラブ、トルコ、ペルシア、ヨーロッパの文化的影響が交錯した歴史を物理的に示しています。戦略的港を守る防御機能と、国際的な文化交流の中心地としての価値を持つことから、建築史および歴史的・文化的証拠として高く評価されています。
| 国名 / エリア | アフリカ / ケニア |
|---|---|
| 登録年 | 2011 |
| 登録基準 | 文化遺産 (ii) (iv) |
| 備考 | ■関連サイト Fort Jesus, Mombasa(UNESCO) |
