レバノン北部の地中海沿岸都市トリポリに位置する「ラシード・カラーミー国際博覧会」は、建築家オスカー・ニーマイヤーによって1962〜1967年に設計された、20世紀モダニズム建築の傑出した例です。
独立後のアラブ諸国が近代化を象徴して建設した「万国博覧会」型建築の代表例で、広大な敷地に巨大な屋根を持つ展示空間「グランド・キャノピー」を中心に、円形劇場や教育・文化施設、庭園が配置されています。ブラジル・モダニズムの理念をアラブ世界の文脈に融合させ、曲線を多用した大胆な構造や開放的な公共空間が特徴で、地域の伝統と国際的モダニズムを結ぶ架け橋となっています。ニーマイヤーとレバノンの技術者の協働は、国内建築界に新たな技術と視野をもたらしました。
| 国名 / エリア | アジア / レバノン |
|---|---|
| 登録年 | 2023 |
| 登録基準 | 文化遺産 (ii) (iv) |
| 備考 | ■関連サイト Rachid Karami International Fair-Tripoli(UNESCO) |
