インド北西部のラジャスターン州の州都であるジャイプールは、南アジアにおける都市計画・建設の傑出した例として、「ラジャスターン州のジャイプール市街」の名で2019年に世界遺産に登録されました。
ジャイプールではサワイ・ラジャ・シン2世の下、1729年から1731年のわずか4年間で計画的に都市インフラ、公共空間、王室建造物が築かれ、貿易と商業の都市として完成されました。その都市計画には古代ヒンドゥー教、ムガール帝国、現代西洋の思想が反映され、東洋と西洋の文化的要素が融合した他に類を見ない文化や街並みが生まれました。碁盤目状に整備された街に宮殿、邸宅、寺院、庭園などが計画的に配され、特定のカーストや職業のために指定された区域が設けられるなど、街のレイアウトも既存の中世都市から劇的な進歩を遂げています。この都市計画は、後に19世紀のインドの多くの街に踏襲されることとなりました。
ジャイプールには歴史的に工芸を中心とした36の産業があったとされ、それぞれに特定の通りや市場があり、一部は現在も存続しています。イギリス植民地時代を経て地元の工芸は勢いを増し、現在もジャイプールの建築工芸は街の歴史的建造物の保存作業にも大きく貢献しています。
国名 / エリア | アジア / インド |
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登録年 | 2019 |
登録基準 | 文化遺産 (ii) (iv) (vi) |
備考 | Jaipur City, Rajasthan(UNESCO) |