ロンドン中心部、テムズ河岸に聳えるロンドン塔は、1066年にイングランドを征服したノルマン朝のウィリアム1世(ウィリアム征服王)の命により建設された城塞。中心のホワイトタワーはノルマン朝時代の軍事建築の顕著な例で、その権力の象徴として建てられました。ロンドンの防衛、玄関口としての機能に加え、ロンドン市民を管理監督する役割も兼ね、テムズ川に接する戦略的な立地が選ばれました。
ホワイトタワーを囲むように城壁や濠が建設され、現存する11世紀の要塞建築のもっとも完全な例と称されています。11世紀から16世紀にはここに王室の宮殿などが建て増され、17世紀まで国王が居住しました。13世紀以降、反逆者を収監、処刑する監獄として使われたことでも知られています。その後、天文台、造幣局、王立動物園などの施設もここに造られ、稼働していました。現在もイギリス王室が有する宮殿であり、王室専任の衛兵隊により警備・管理されています。
国名 / エリア | イギリス / ヨーロッパ |
---|---|
登録年 | 1988 |
登録基準 | 文化遺産 (ii) (iv) |
備考 | Tower of London(UNESCO) |