タキシラ

Taxila

世界遺産「タキシラ」は、現在のパキスタン北部パンジャーブ州に位置する古代都市遺跡で、紀元前6世紀から紀元5世紀にかけて約1,000年にわたり栄えました。タキシラはインドと中央アジア・西アジアを結ぶ交易路の要衝にあり、多様な文化や宗教が交差する学問と信仰の中心地でした。アケメネス朝ペルシャ、アレクサンドロス大王、マウリヤ朝、グレコ・バクトリア王国、クシャーナ朝など、数多くの王朝の支配を受けながら発展し、特に仏教の聖地として知られています。

遺跡群には都市遺構のほか、仏教僧院(ヴィハーラ)、ストゥーパ(仏塔)、仏像彫刻、住宅跡などが含まれており、ガンダーラ美術の影響を色濃く受けた建築・彫刻が数多く残されています。これらの遺構は、ヘレニズム文化、インド文化、ペルシャ文化が融合した独自の美術様式を示しており、宗教的・文化的交流の歴史を物語っています。

タキシラはまた、古代インドにおける高等教育の中心地でもあり、多くの僧や学者が集う学術都市でもありました。その歴史的・文化的価値の高さから、1980年にユネスコ世界遺産に登録されました。


国名 / エリア アジア / パキスタン
登録年 1980年
登録基準 文化遺産 (iii) (vi)
備考 ■関連サイト
Taxila(UNESCO)

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