「ファールス地方のサーサーン朝考古景観」は、イランのファールス州のフィールーズアーバード, ビ―シャープール、サルヴェスターンの3つのエリアにある8つの考古遺跡により構成されています。
要塞、宮殿、レリーフや古代都市の遺跡には、224年から658年までこの地域に存在したサーサーン朝の初期から末期までのものが見られ、サーサーン朝建国者アルダシール1世にが建てた最初の首都、その後継者のシャープール1世の築いた都市や建築などが含まれます。
残された建築、レリーフや彫刻などからは、アケメネス朝とパルティアの伝統文化やローマ美術の影響がうかがえます。
またこれらの考古遺跡は、地域の地形や土地の特性を生かし、土着の資材や水など自然資源を有効活用するなど、ファールス地方に伝統的に見られた自然景観と調和した土地利用を示しています。
さらに、サーサーン朝の国教とされたゾロアスター教にまつわる建築が初期のものから残されており、これらの遺跡がゾロアスター教の布教と確立に果たした功績を伝えています。
このような点が評価され、2018年に世界遺産に登録されました。
国名 / エリア | アジア / イラン |
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登録年 | 2018 |
登録基準 | 文化遺産 (ii) (iii) (v) |
備考 | Sassanid Archaeological Landscape of Fars Region(UNESCO) |