「カパック・ニャン アンデスの道」は、インカ帝国が築いた全長30,000km以上におよぶ壮大な道路システムです。15世紀に最大規模へと発展し、首都クスコを中心にアンデス山脈全域を結びました。
この道路網は、通信・交易・軍事・宗教の目的で使われ、険しい山岳地帯や砂漠、熱帯雨林を通過するなど、卓越した土木技術が活かされています。沿道には宿泊施設や倉庫、宗教施設などが点在し、インカ帝国の高度な組織力と文化の証となっています。さらに、現在も地元のコミュニティが一部を守り、伝統や言語を継承しています。カパック・ニャンは、単なる交通路を超え、アンデス世界の人々の暮らしや精神性、共同体意識を結ぶ生命線として、今なお深い文化的意義を有しています。
国名 / エリア | アメリカ大陸 / アルゼンチン / エクアドル / コロンビア / チリ / ペルー / ボリビア |
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登録年 | 2014 |
登録基準 | 文化遺産 (ii) (iii) (iv) (vi) |
備考 | ■関連サイト Qhapaq Ñan, Andean Road System(UNESCO) |