「プエルトリコのラ・フォルタレサとサン・フアン国定史跡」は、アメリカ合衆国の自治領であるプエルトリコの首都サン・フアンに位置しています。カリブ海に面したこの港湾都市は、歴史を通じて軍事的および戦略的な要衝として発展してきました。
ラ・フォルタレサは、16世紀から20世紀にかけて築かれた一連の防衛施設群の一部であり、都市および港を外敵から防衛するために建設されました。建設当初は要塞として使用され、その後は兵器庫、監獄、総督官邸など、さまざまな機能を担い、現在はプエルトリコ知事の公邸として利用されています。
これらの建造物は、スペイン帝国によるカリブ海防衛の歴史を示す遺構であり、ルネサンス、バロック、啓蒙時代の各様式が段階的に取り入れられた軍事建築の変遷を見て取れます。また、戦略的に極めて重要な位置にありながら、熱帯気候や地形の制約に対応した設計が行われた点において、建築および軍事技術の適応的展開を示す事例とされています。
国名 / エリア | アメリカ合衆国 / アメリカ大陸 |
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登録年 | 1983年 |
登録基準 | 文化遺産 (vi) |
備考 | La Fortaleza and San Juan National Historic Site in Puerto Rico(UNESCO) |