グアダラハラのオスピシオ・カバーニャス

Hospicio Cabañas, Guadalajara

メキシコ西部ハリスコ州の「グアダラハラのオスピシオ・カバーニャス」は、1791年に孤児や高齢者、障がい者など社会的弱者の支援を目的に設立された歴史的な公共福祉施設。建築家マヌエル・トルサが設計したこの建物は、新古典主義様式に基づき、平屋建ての建物群と23の中庭からなる明快な構成で、光と風を取り入れた療養に適した空間設計がなされています。また、利用者が職業訓練を受けられるよう、印刷工房なども備えられていました。

最大の特徴は、礼拝堂の天井や壁に描かれたメキシコ壁画運動の巨匠ホセ・クレメンテ・オロスコによる57点の壁画で、なかでも「火の人」は、人間と機械文明の関係を象徴する傑作として高く評価されています。建築的革新性と芸術的価値、さらに創設者であるフアン・ルイス・デ・カバーニャス司教の卓越した人道的精神を示し、メキシコの歴史・文化・芸術を今に伝える貴重な遺産です。

国名 / エリア アメリカ大陸 / メキシコ
登録年 1997
登録基準 文化遺産 (i) (ii) (iii) (iv)
備考 Hospicio Cabañas, Guadalajara(UNESCO)

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です