バールベック

Baalbek

バッカス神殿
Photo by Fred Nassar on Unsplash

「バールベック」は、レバノン東部のベカー高原に位置する古代ローマ時代の神殿都市遺跡で、1984年にユネスコの世界文化遺産に登録されました。かつてはフェニキア人によって築かれた宗教都市「ヘリオポリス(太陽の都)」としても知られ、後にローマ帝国の重要な神殿建築の中心地となりました。

この地には、ローマ時代の壮大な神殿群が今もそびえ立っており、特に有名なのがバッカス神殿ジュピター神殿です。バッカス神殿は、保存状態が極めて良く、彫刻や柱の装飾が当時の栄華を今に伝えています。ジュピター神殿には、かつて54本の巨大な円柱が立ち並び、その規模はローマ帝国内でも最大級とされています。

また、これらの神殿は、レバノン産の巨大な石灰岩を用いた精緻な石積み技術と、ギリシャ・ローマ建築の融合を示す重要な例であり、古代建築史においても極めて高い価値を持ちます。

バールベックは、宗教的・政治的中心地として栄えたのみならず、東西の文明が交差する地点として文化的にも大きな役割を果たしました。今日では、歴史的遺構に加え、「バールベック国際音楽祭」の開催地としても知られ、古代と現代が融合する場として世界中から注目を集めています。

国名 / エリア アジア / レバノン
登録年 1984年
登録基準 文化遺産 (i) (iv)
備考 ■関連サイト
Baalbek(UNESCO)

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