中国丹霞(ちゅうごくたんか)は、中国の複数の地域にまたがる独特の地質景観群で、2010年にユネスコの世界自然遺産に登録されました。「丹霞」とは、中国語で赤い岩を意味し、赤色を帯びた砂岩や礫岩が長い年月をかけて浸食・風化され、奇岩や峡谷、断崖絶壁といった特徴的な地形が形成されています。
この地域は、広東省、福建省、湖南省、江西省、浙江省などに分布しており、特に広東省の丹霞山は最も有名で、多くの奇岩群や美しい自然景観が観光客を魅了しています。赤い岩肌が夕陽に照らされる様子は非常に壮観で、「赤い大地の彫刻」とも称される美しさを誇ります。
丹霞地形は地質学的に非常に貴重で、地球の歴史や自然の浸食作用を研究するうえで重要な役割を果たしています。加えて、これらの地域は多様な植物群落や野生動物の生息地としても知られ、生態系の保護にも寄与しています。
また、丹霞地域には古くから人々が暮らし、自然と共生してきた歴史があり、文化的な価値も認められています。山間の村落や寺院が点在し、自然と人間活動が調和した風景が広がっています。
中国丹霞は、独特な赤い岩の地形が織りなす壮大な自然美と、生態系および文化的価値が融合した世界的に重要な自然遺産であり、地質学や観光、環境保護の観点から高く評価されています。
国名 / エリア | アジア / 中華人民共和国 |
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登録年 | 2010 |
登録基準 | 自然遺産 (vii) (viii) |
備考 | ■関連サイト China Danxia(UNESCO) |