「中国南部カルスト」は、中国南部の広西チワン族自治区、貴州省、湖南省にまたがる広大なカルスト地形の自然遺産群で、2007年にユネスコの世界自然遺産に登録されました。この地域は、世界でも最大級のカルスト地形が広がり、壮大な石灰岩の峰林、洞窟、地下河川などの独特な地形と景観を形成しています。
カルストとは、石灰岩が雨水などによって溶解されてできる地形のことで、中国南部カルストはその典型例として非常に貴重です。特に、「峰林」と呼ばれる鋭く尖った石灰岩の山々が連なる景観は圧巻で、切り立った岩峰が広大な土地に無数に点在し、まるで石の森のような光景が広がっています。
また、この地域には世界でも最大級の洞窟群があり、鍾乳石や石筍、地下河川が織りなす神秘的な自然美が見られます。洞窟は生態系の多様性も豊かで、希少な動植物の生息地となっています。
中国南部カルストは、その地質学的価値だけでなく、多様な生態系の保全にも重要な役割を果たしており、地球規模での自然環境の研究・保護の対象となっています。
「中国南部カルスト」は、壮大で独特な地形美と豊かな自然環境を持つ世界的に重要な自然遺産であり、訪れる人々に地球の地質と自然の神秘を実感させる場所です。自然の力が長い時間をかけて生み出した芸術とも言える景観は、多くの人々を魅了しています。
国名 / エリア | アジア / 中華人民共和国 |
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登録年 | 2007 |
登録基準 | 自然遺産 (vii) (viii) |
備考 | ■関連サイト South China Karst(UNESCO) |