エオリア諸島

Isole Eolie (Aeolian Islands)

概要

エオリア諸島
Photo by YW Soh, on Flickr

エオリア諸島は、イタリアのシチリア島北部およそ40kmの海上に浮かぶ火山性の群島です。リーパリ島、サリーナ島、ヴルカーノ島、ストロンボリ島、パナレーア島、フィリクーディ島、アリクーディ島の主要な7島は、アルファベットのYのような形に連なっています。

エオリアという名前は、ギリシャ神話における風の神アイオロスに由来しています。

美しいコバルトブルーの海に囲まれ、鮮やかな花が咲き乱れる楽園のような小さな島々です。諸島全体には約1万3000人の人々が暮らしています。スキューバダイビングやトレッキングなどのアクティビティが盛んで、特に夏はリゾート地として人気です。

今でも小規模な活火活動が見られるヴルカーノ島とストロンボリ島は古くから火山学の研究対象とされてきました。火山学の発展に大きな影響を及ぼしてきたことが評価され、2000年に世界自然遺産に登録されました。

世界遺産登録の経緯

エオリア諸島
Isole Eolie by min85r, on Flickr

エオリア諸島は258~1万年前に始まった火山活動によって形成されました。地球の歴史を物語る大変貴重な場所です。

ヴルカーノ島とストロンボリ島の噴火活動は18世紀から研究調査が行われており、200年以上にわたり地質学、火山学の研究の対象とされてきました。

この島々に見られる典型的な火山活動から、島名に由来してできた火山学の言葉もあります。
ヴルカーノ島は火口内でほとんど固結した溶岩が高いガス圧で吹き飛ばされる爆発的な「ブルカノ式噴火」の語源になりました。日本では阿蘇山や桜島に見られるタイプです。また、ヴルカーノ島は英語で火山を意味する「volcano」そのものの語源となっています。

ストロンボリ島は、伊豆諸島の大島のような比較的小規模で、赤熱した溶岩片や火山弾を火口から周期的に放出する「ストロンボリ式噴火」の語源になりました。ストロンボリ島の噴火は、夜間に遠くから見るとよい目印になることから「地中海の灯台」という異名があります。

ヴルカーノ島とストロンボリ島は現在も火山活動が続いており、火山現象のデータを提供しています。火山学の研究の発展に大変大きな影響を及ぼし続けていることが評価され、2000年に世界自然遺産に登録されました。

構成資産

エオリア諸島を構成する主要な島について紹介します。

リーパリ島

リーパリ島
Lipari island by Riggga, on Flickr

リーパリ島は、エオリア諸島で最大の島です。新石器時代の紀元前4千年頃から人が住んでいたと言われ、かつては黒曜石や軽石の交易によって栄えていました。

リーパリ島の高台にある城塞地区には、青銅器時代の住居跡、大聖堂、そしてエオリア諸島の火山と人の歴史を知ることのできるエオリア考古学博物館などがあります。

宿泊施設やレストランなどが充実していて、フェリーの便も多く、エオリア諸島観光の拠点となっています。景色の素晴らしさはもちろん、街歩きだけでも楽しめます。

ストロンボリ島

ストロンボリ島
Stromboli by Beatrice Dacnomania Fragasso, on Flickr

ストロンボリ島はエオリア諸島で4番目に大きい島です。2000年にわたって噴火し続けているストロンボリ火山があります。現在も噴火を続けている活発な火山ですが、ハイキングで登ることができます。

標高約918mの山頂まで登れば、火口周辺に溶岩を吹き上げるのが特徴のストロンボリ式噴火を見ることができます。火口往復の所要時間は約6時間で、ガイドの同行が必要です。

クルーズで噴火を見ることも人気があり、世界中から多くの観光客が訪れています。

ヴルカーノ島

ヴルカーノ島
Vulcano by Ermanno Benassi, on Flickr

ヴルカーノ島はエオリア諸島の中で3番目に大きい島です。4つの火山がありますが、1890年頃から落ち着いた状態が続いており、大きな噴火はしていません。

ヴルカーノという名は火山を意味しますが、その名の通り、この島に降り立つと、まず硫黄の匂いに気づくことでしょう。噴火口から立ち上る硫黄は、温泉の証でもあり、海水温泉と泥温泉が有名です。火山島の大自然を感じたい人にお勧めです。

サリーナ島

サリーナ島
Salina by My Past, on Flickr

サリーナ島はエオリア諸島で2番目に大きい島です。火山地形とは対照的に、野生の草花や森林など豊かな自然の景色が魅力です。

イタリア映画『イル・ポスティーノ(Il Postino, The Postman)』の撮影地であり、断崖絶壁と美しいコバルトブルーの海の絶景は必見です。

島の南東端の海岸近くには塩分を含んだ湖があります。サリーナ島の名前はここにサリーナ(塩田)があったことに由来しています。


国名 / エリア イタリア / ヨーロッパ
登録年 2000
登録基準 自然遺産 (viii)
備考 ■関連サイト
Isole Eolie (Aeolian Islands)(UNESCO)

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