モイダムは、インド北東部アッサム州のパトカイ山脈の麓に位置するアーホーム朝の王族墓地で、13世紀にタイ=アホム族によって築かれました。彼らは、この地に最初の都チャライデオを定め、以後600年にわたって丘陵や森林、水を生かした「魂の住まい」を意味するモイダムを造営しました。
墓は空洞の墳室を盛土で覆い、その上に祠を設けた構造で、八角形の配置は宇宙を象徴しています。内部には王族の遺体や副葬品、馬、象などが納められ、時には王妃や従者もともに葬られました。自然と調和した墓域は、タイ=アホム族が抱いた天と地の連続性の観念を体現しています。モイダム群は、13~19世紀にわたるアーホーム王朝の葬送建築と精神文化の変遷を示す顕著な例であり、現在も祖先崇拝などの儀礼が続く、信仰と伝統が息づく聖なる景観となっています。
国名 / エリア | アジア / インド |
---|---|
登録年 | 2024 |
登録基準 | 文化遺産 (iii) (iv) |
備考 | ■関連サイト Moidams – the Mound-Burial System of the Ahom Dynasty(UNESCO) |