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ウジュン・クロン国立公園の概要
ウジュン・クロン国立公園は、インドネシアの首都ジャカルタがあるジャワ島西端に位置する、インドネシア初の国立公園です。ウジュン・クロン半島とプーチャン島、パナイタン島等の島々を含み、面積は1,206㎢ですが、そのうち443㎢は海洋に占められています。熱帯性植物が生い茂る低地熱帯雨林気候の地域です。
クラカタウ火山の危険区域にあり、1883年のクラカタウ火山の噴火と津波により、後の公園エリアの多くの集落は一掃され、人々は避難しました。
1991年、クラカタウ諸島自然保護区とともに世界自然遺産としてユネスコに登録されました。
世界遺産登録の経緯
ウジュン・クロン地域が初めて調査されたのは、1846年、ドイツの植物学者F.ユンフンによる熱帯植物収集が目的でした。1883年クラカタウ火山が大噴火しましたが、ウジュン・クロンの生態系は急速に成長し、100年かけて熱帯雨林は復活し、熱帯性植物のほか、ヤシや竹などのマングローブも生い茂り、動物たちも戻ってきました。
最も絶滅の危機に瀕しているジャワサイの最後の生息地となっているウジュン・クロン国立公園ですが、100台近いカメラを設置し、監視を続けています。2020年には非常に珍しい2頭のジャワサイの子供が発見され、種の保存へ期待を高めています。インドネシア政府はクラタカウ火山の危険区域からジャワサイを守るため、ジャワ島とスマトラ島の他の地域へ移動させるように調査を行っています。
ジャワサイ以外にも57種の希少植物に加えて、バンテン、ワウワウテ、ジャワヒョウ、カニクイザルなどの35種の哺乳類、72種の爬虫類と両生類、240種の鳥類も生息しています。
1991年には、すぐれた自然美をもつ地域であり、生物多様性にとって重要な自然生息地を含み、絶滅危惧種の生息地でもあることから、クラカタウ諸島自然保護区とともに、世界自然遺産としてユネスコに登録されました。
貴重な野生動物や植物の鑑賞
多様な生態系の鑑賞ができるとともに、貴重なジャワサイをはじめ、野生のサルが木登りする姿や、子育てをするライオンの姿を見る事ができます。
周辺のおすすめスポット
ジャワ島
インドネシアの首都があるジャカルタのある島で、島の中では世界で一番多いといわれる1億2400万人ほどの人口です。大都会でありながら、歴史的な寺院や遺跡や自然も持ち合わせており、ジャワ島付近の海では、スキューバダイビングなどのアクティビティも楽しめます。
プランバナン寺院群
ヒンズー教遺跡としてはインドネシア最大級のジャワ島の宗教遺跡であり、47mの高さのシヴァ神殿を中心に多くの神殿があります。最高神のシヴァがまつられており、夜になると屋外の劇場でラーマーヤナ舞踊が披露されます。