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概要
アメリカ合衆国のノースカロライナ州とテネシー州の州境には、アパラチア山脈の一部であるグレート・スモーキー山脈をまたぐ、約2000㎢のとてつもなく広い国立公園があります。多くの動植物が見られ、素晴らしい大自然が広がっていることから、グレート・スモーキー山脈国立公園として1983年に世界自然遺産に登録されました。
特徴
グレート・スモーキー山脈国立公園は降水量が多く、湿度が大変高いところです。霧が立ち込める森林の中は、豊かな大自然が広がっています。
公園全体の標高差はとても大きく、低いところで250m、高いところで2000mとなっています。この標高差や雨量の多さ、豊かな森林の存在等が関連し合うことで、非常に多くの生命が生息できるようになっています。実際に、約1万種類の動植物が確認されており、さらに知られていない生物が9万種類もいるといわれています。
観光客も大変多く、ハイキング可能な山道もたくさんあり、ロッジに宿泊したり、キャンプを楽しむこともできます。大自然に囲まれながら、絶景を楽しんだり、野生動物を間近で見たりすることができます。
世界遺産登録の経緯
グレート・スモーキー山脈国立公園の95%は森林で、その約4分の1は手つかずの原生林です。広大な自然の中には多くの動植物が生息していて、哺乳類、鳥類、魚類、爬虫類、両生類など、ありとあらゆる種類の生物が確認されています。様々な種類のサンショウウオが生息していることから、公園は「サンショウウオの世界の首都」と呼ばれることもあります。
樹木は100種類以上、植物は3500種類以上確認されており、大変素晴らしい大自然が広がっていますが、化石燃料の使用や外来種の侵入などによって起こる環境破壊の問題も抱えています。
絶滅危惧種も確認される中、エルクやカナダカワウソは、別のところから個体を人為的に放す活動がなされ、定着が進んでいます。減っていたアメリカビーバーの数も増えるなど、喜ばしい面も増えています。
広大で自然豊かな美しい森林の中で、多くの動植物が懸命に生きているという素晴らしさと、その状態を維持するべき重要な地域であることから、グレート・スモーキー山脈国立公園は1983年に世界自然遺産に登録されました。
必見ポイント
ケーズ・コーブ

ケーズ・コーブという谷には、丸太小屋、納屋、教会などの歴史的施設等が多く残っています。エルクやアメリカグマ、コヨーテなどの野生動物もよく見られます。ケーズ・コーブは、公園の中で観光客が最も多く訪れる、とても人気のある場所です。
ニューファウンド・ギャップ
グレート・スモーキー山脈国立公園の中心部にあるニューファウンド・ギャップという峠は、ギャトリンバーグとチェロキーという町の間に位置しています。大変広大な景色を望むことができます。
国名 / エリア | アメリカ合衆国 / アメリカ大陸 |
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登録年 | 1983年 |
登録基準 | 自然遺産 (vii) (viii) (ix) (x) |
備考 | ■関連サイト Great Smoky Mountains National Park(UNESCO) |